奇跡の寝たきりっ子が逞しく生きる!

逞人の胃は閉店休業中…消化機能の再開に向けて!

現在の逞人は栄養を十二指腸に入れています。

産まれてすぐから、なぜか胃に入れたものは逆流してしまって、上手く栄養や水分の摂取ができません。

そんな子の胃瘻に対する話を書き留めておきたいと思います。

  1. そもそも胃瘻って何?
  2. 逞人の栄養摂取方法
  3. 逞人の胃は休業している件
  4. 点滴が離せない?!
  5. これから頑張ること

1.そもそも胃瘻って何?

重度脳性麻痺により、逞人は食べ物や飲み物を上手く飲み込めません。

また、唾や痰も自分で咳き込んで吐き出すこともできません。

こういった子たちの生きるための栄養摂取は、胃に直接ミルクや離乳食を流し込むという方法があります。

手術で胃に穴を開けて、直接そこに流動食を入れてあげられるようにします。

このことを胃瘻と呼んでいます。

場合によっては、胃の上の口を縛って吐き戻さないようにする手術もします。

いわゆる「もぐもぐ」や「ごっくん」が自分で上手にできない人のための術ですね。

2.逞人の栄養摂取方法

逞人はが上手く使えません。

具体的に言えば、胃に入れたミルクや水分を全部吐き戻してしまいます。

それが口から全部出てくれたら良いのですが…それが高確率で肺に入ってしまって肺炎無気肺を起こします。

呼吸の一切を人工呼吸器に頼っている逞人にとっては、致命傷になりかねません。

なので、もう早い段階から、逞人は胃のもう少し先にある十二指腸までチューブを入れて、そこから栄養摂取をしています。

詳しくは逞人のEDチューブとNGチューブの記事をご覧ください。

3.逞人の胃は休業している件について

そう!そうなんです!

お気づきのとおり、逞人の胃は今現在まったく使われておりません。

生まれてきてから1度も、逞人の胃は消化機能の役割を果たせたことがありません。

今まで2回ほど、造影剤を使って逆流の検査をしましたが、結果は2回とも失敗

かなり酷い逆流がみられるそうです。

しかも、その造影検査の後には必ず体調を崩して激しく怒ります。

逞人は胃に異物を入れられることに、かなり強い抵抗があるようで、私たちが怯えるほど高熱を出して頻脈になります。

もう逞人が嫌なら、別に無理して胃を使わせなくても、十二指腸で栄養摂取できるんだし、それで良いかな〜

と思って、今までやってきました。

しかし、最近また「逞人の胃が使えたら…」と思う出来事がありました。

4.点滴が離せない?!

約2ヶ月前に救急搬送されて入院してから、ずっと逞人も私たちも先生も退院在宅に向けて、毎日頑張ってきました。

体調が良くない間は点滴で投薬し、良くなってきたら徐々に内服薬に切り替えて点滴を抜く…

今まではそうやって体調が安定して点滴が抜けた時点で退院できていたのですが、今回はそうはいきませんでした。

  1. 点滴を入れる
  2. 体調が回復する
  3. 少しづつ点滴を減らして内服薬に切り替えていく
  4. 完全に点滴を抜く
  5. また徐々に頻脈になる
  6. 高熱が出る
  7. 1に戻る

この負のループをこの2ヶ月の間で3周ぐらいしました。

もちろん点滴量も内服量も一定で、タイミングや量の問題ではありません。

流石に先生も逞人の点滴を抜くことに慎重になりだして…笑

今回は体調が回復しても、しばらくは点滴を抜かずに様子を見ましょうという提案がありました。

もしこれでもまた負のループを繰り返すようなら、原因は内服薬ではないと結論づけられるし、この先の治療や在宅に対しても一歩前進になります。

しかし…この10日間ほどの逞人は驚くほど安定していて、絶好調なお顔をしています。

良かった良かった!原因がわかったね!

…ん?

…え?それじゃあ…

点滴が抜けないってこと??

点滴抜けなきゃ退院できないじゃん!!

逞人さーん!どうするのー?! ←今ここ

おそらく逞人の場合は、内服薬が上手く吸収できていないことが原因として考えられます。

逞人は胃を使えないので、今まで内服薬も十二指腸に入れていました。

コートリルというお薬ですが、もうこれは逞人に欠かせないお薬です。

聞くと、コートリルは胃の少し先で吸収されるそうなので、理論的には十二指腸に入れても効果があるとのことです。

しかし、逞人はこの結果

あくまで逞人の場合ですが、おそらく胃に入れたほうが逞人に対する効果は期待できるのでしょう。

そもそもこの内服薬云々以前に、胃が使えるようになればEDチューブは不要なので、逞人の管が1本減ります。

それだけで、栄養管理面移動問題等がかなり楽になります。

今は入院していることのほうが圧倒的に多いけど、将来的には定期的に通院しながら在宅で家族と過ごすことが目標です。

そのためには、まず点滴を卒業することは必須条件です。

まだまだ乗り越えないといけないことがたくさんありますね。

5.これから頑張ること

こういった経緯があって、逞人は来週から胃を使う練習を徐々に始めることになりました。

まずは2mlの白湯を胃に入れてみるところから始めます。

逆流しないか、吐き戻さないか、肺に入ってしまわないか…

本当に逞人から目を離さずにいなければいけないので、私の試練でもあります。

逞人!一緒に頑張ろうね!!!

でも、もしできなくても大丈夫だからね!

その時はまた一緒に考えよう!

逞人にはみんながついてる!!

大好きだよ❤︎