奇跡の寝たきりっ子が逞しく生きる!

逞人のEDチューブとNGチューブ

医療的ケア児をもつ親は、普通の育児に加えて、覚えることがたくさんあります。

それなのに、障害や症状は子それぞれ…

結局はこれが正解!っていうものはどこにもなくて、その子に対してできることを親子で手探りしながら育てていくしかないんですよね。

健常児だろうが障害児だろうが、子育ては大変です。過酷です。

なので、1つの参考として、逞人の子育ての中の医療的ケアやその手技について書き残します。

これから医療的ケア児の子育てをされるお父さんお母さんにとって、参考になる部分があれば幸いです。

  1. 経管栄養
  2. 胃管管理
  3. まとめ

1.経管栄養

前記事「逞人のこと」の「4.経管栄養」でも書いたとおり、逞人は胃内にミルク等の栄養を入れると、なぜか逆流してしまいます。

逆流したものが全部そのまま口から出てくれたら、まだいいのですが、それが肺に入ってしまって、肺炎無気肺を起こします。

24時間呼吸器に頼って生命を維持している逞人にとっては、それが致命傷になりかねません。

なので、胃よりももっと先である十二指腸まで管を入れて、そこへ持続的に栄養を入れています。

写真の逞人の右鼻から入っている青いチューブです。

これをEDチューブと呼んでいます。

レントゲン写真を撮る時みたいに、投影室(?)で逞人の体の中を透かして見ながら先生が入れてくれます。

EDチューブは在宅で使用することもできますが、その交換は私たちではできません。

なので、事故等で不意に抜けてしまった場合は、すぐに先生に入れ直してもらわなければいけません。

EDチューブが抜けてしまうと栄養が摂取できなくなるので、その間に脱水低血糖になったりする恐れがあるからです。

そのため、普段は優肌絆等で頬っぺや鼻に貼り付けて、抜けないように固定しています。

逞人が使っている注入ボトルです。

EDチューブとミルクのボトルを繋げて、その間に注入速度を調節できるポンプを取り付けて、栄養摂取します。

羊くんが邪魔で見にくいですが(笑)逞人の右鼻から出ているチューブが繋がっている先の機械が、注入速度を調整してくれるポンプです。

ポールに固定されている機械のことです。

カンガルーポンプと呼んでいます。

 

はあ…それにしても、逞人は…なんて可愛いの…❤︎

写真を貼り付けているだけで、トキメキが止まりません。

1日3回80〜100mlを8時間持続で注入していて、24時間で240〜300mlのミルクを飲んでいます。

管理方法は、2時間に1回5mlの白湯を流し入れて、詰まりを防いでいます。

あとは1日に1回重曹を白湯で薄めたものを流し入れて蓋をして30分放置→白湯5mlで流すということもやっています。

EDチューブには蓋がついていますが、逞人は24時間持続で栄養を流し続けているので、ほとんど蓋をすることはありません。

この重曹でチューブ内をロックする時には蓋するくらいですね。

重曹ロックをすることによって、チューブ内に残ったミルク滓が多少溶けてくれる実感はありますが、これだけしていても10日くらい使っていたら詰まって使えなくなってしまいます。

詰まってしまってからバタバタと交換するよりかは、詰まる前に事前に固定で日にちを決めて交換しようと先生と相談して、今は週に1回定期的に入れ替えてもらっています。

2.胃管管理

胃内に入れたのものが逆流することがわかる前は、最初は逞人も胃からミルクを飲まされていた時期がありました。

生まれてから数日間だけですが…

しかし、EDチューブから栄養摂取するようになってからも、鼻から胃へチューブが入っています。

上の写真の左鼻から出ているチューブです。

ものすごく可愛いので、もう一度載せました。

⚠︎これを書いているときの私は真顔です。真剣です。本気です。

 

これをNGチューブと呼んでいます。

これは主に逞人の胃内に残ったもの(胃残)を、注射器(シリンジ)で引いて確認するために入れています。

十二指腸に栄養を入れていても、たまに胃液や逆流してきたミルクが胃の中に溜まっている時があります。

逞人の胃は生まれてからずっと上手く使えてないので、消化機能の役割はほとんど果たせていません。

なので胃内に溜まったものは下には降りず、逆流して吐いてしまって、また肺炎の危険に晒されます。

なので2時間に1回シリンジで逞人の胃の中が空っぽであるか確認しています。

これがたくさん残っていたり、内容物の色が茶色だったりすると、体調不良のサインです。

何かが変だと気づくポイントになってくれます。

NGチューブにも蓋がついているので、普段は蓋をした状態で優肌絆等で頬っぺたに固定しています。

NGチューブは万が一抜けてしまっても、私たちで入れ直すことができます。

これは逞人の在宅を目指す過程で、看護師さんに教えてもらって練習させてもらいました。

NGチューブは胃残の確認に使用しているだけですし、抜けてしまっても私たちで入れ替えられるので、そこまで管理は大変ではないです。

今のところ詰まったりしたことはありませんが、衛生面も考慮して2週間に1度交換しています。

ほとんどは先生がEDチューブの交換の際に、ついでにNGチューブも交換してくれています。

3.まとめ

いや…全然まとまらない(笑)

他にもたくさん逞人に対するケアはありますが、2つしか書けませんでした。

  • カニューレのケア
  • 痰吸引
  • 薬の管理
  • 体温管理
  • お風呂
  • アンビューバッグ
  • 緊急時の対応

ここまで1つの記事でまとめようと思っていましたが、無謀でしたね。

続きは次回にします。