前記事EDチューブとNGチューブの続きです。
逞人に対するケアの詳細を書き残しておきます。
- カニューレのケア
- 痰吸引のこと
- まとめ
1.カニューレのケア
カニューレとは、気管切開した穴に挿入して呼吸器の回路と繋げている管のことです。
現在の逞人が使っているものとは違うものですが、形は同じカニューレです。
とっっても見にくくて申し訳ないです。
この管の部分を喉に差し込んで、丸い口の方を呼吸器の回路に繋ぎます。
このまま気管切開部分に差し込んだだけでは簡単に抜けてしまうので、カニューレホルダーで固定します。
逞人が使っているカニューレホルダーです。
逞人の首周りは細くて10cmほどです。
なので、本当は新生児用のカニューレホルダーが最適なのですが、私が間違えて購入してしまったため、今は小児用を使っています。
ごめん逞人…
とはいえ、新生児用よりも小児用の方が少し幅が広くて長いというだけで、特に支障なく使えています。
長さは切って調節できるので、問題ありません。
価格は1つ約800円くらいだったと思います。
首の周りにカニューレホルダーを巻いて、カニューレとマジックテープで繋げて、逞人の首に固定しています。
これを24時間首に巻いていると擦れて肌荒れしたり、カニューレ自体が喉に食い込んで痛いので、逞人は喉とカニューレの間にクッションの役割としてガーゼを挟んでいます。
Y字に切り込みが入っているので、Yガーゼと呼んでいます。
カニューレホルダーは全額実費ですが、Yガーゼは1日1枚病院から支給してくれています。
カニューレの交換は、衛生面の観点から1ヶ月に1回しています。
カニューレの交換は退院を目指す過程で先生と看護師さんに教えてもらい、私たちでもできるようになりましたが、よほどの緊急事態でもない限り自分たちではしていません。
今のところは病院で先生にしてもらっています。
カニューレホルダーの交換は、お風呂に入って濡れてしまった時や、古くなってマジックテープが怪しくなってきた時に、私と夫で交換しています。
Yガーゼの交換は毎日しています。
クレンズで首周りを綺麗に拭き取り、スキンケアクリームを塗ってから、新しいガーゼにしています。
お風呂上がりにカニューレホルダーとYガーゼを交換中の逞人です。
はあ…かわいい…❤︎ ←
2.痰吸引のこと
気管切開をした大きな理由として、痰の吸引をしやすくする目的もありました。
口に溜まった唾液や喉に溜まった痰といった分泌物を、逞人は自分で吐いたり飲み込んだりすることはできません。
それらが肺に垂れ込んでしまうと肺炎になる危険が高まり、逞人にとっては致命傷となりかねません。
なので、逞人は最低でも1.2時間に1回は口と鼻と気管内の吸引をしています。
逞人が使っている吸引器です。
スマイルケアC
逞人が退院するためには、在宅用品として持ち運びできる吸引器が必要でした。
在宅用の吸引器は色んなものがありますが、吸引器本体で充電ができるということに惹かれて、これを選びました。
あと、色も逞人のイメージカラーのブルーで可愛い!
身体障害者手帳を持っているので、自己負担額は約8,000円でした。
本当にありがたいことです。
口や鼻の吸引は比較的簡単で、吸引器のホースに繋げた専用の細いチューブ(吸引カテーテル)を口や鼻から入れて、吸い取ってあげます。
まだ口から入れるのはいいのですが、子供の小さい鼻の穴に吸引カテーテルをぐいぐい突っ込むのが可哀想で、最初はすごく怖かったです。
でも、「痰や唾液が溜まりっぱなしの方が苦しいし可哀想なんだから、ささっと手際良くとってあげられるようになろう」と覚悟を決めたら、すぐにできるようになりました。
もっと怖いのが、気管からの吸引です。
気管からの吸引は、逞人の命綱である呼吸器の回路をカニューレから外して、その外したところに吸引カテーテルを入れて、喉の奥に溜まっている痰や唾液を吸引します。
なので逞人は、気管から吸引している間は呼吸ができません。
短時間で素早く綺麗に吸引してあげなくてはいけません。
逞人から呼吸器を外すこと自体が、私にとってはなかなかの衝撃映像なのに、その間に綺麗に吸引を完了させないといけない…試練です。
もたもたしていたら、あっという間に逞人を命の危険に晒します。
なので、だいたい10秒くらいで吸引を終わらせるようにしています。
これも慣れるまでは時間がかかったし、最初は恐怖心もあって看護師さんみたいに綺麗に上手に引けないんですよね。
それでも何度も何度も練習させてもらって、今では逞人に対しての痰吸引は誰よりも上手にできる自信があります。
逞人に対してのみですけどね。笑
逞人以外の子には絶対に無理です。怖いです。
同じことだとしても、できないと思います。
だから大丈夫です。
我が子の吸引はそのうち慣れますし、できるようになります。
なんなら、お父さんお母さんが1番上手に早く綺麗にできるようになると思いますよ!
3.まとめ
実際に気管切開児が使っている吸引器やケアの方法を紹介しました。
伝えたいことが山ほどあって、ちゃんと上手く説明できているか自信がありません。
逞人に対するケアはまだまだ他にもあります。
- 薬の管理
- 体温管理
- お風呂
- アンビューバッグ
- 緊急時の対応
また次回に書きたいと思います。