昨日、胃瘻手術が終わりました。
忘れないうちに、逞人が頑張った記録を残しておこうと思います。
- 腹腔鏡下噴門形成術
- 胃瘻増設術
- 途中から開腹手術に
- 5時間の激闘
- 2度目のPICU
1.腹腔鏡下噴門形成術
今回、逞人は胃ろう造設だけではなく、胃の上部分を逆流しないように閉じる手術もしました。
それが噴門形成術です。
腹腔鏡下に食道裂孔を縫縮し、胃の上部分を食道に巻きつけて固定します。(逆流防止術)
↑先生からの手術説明書にはこう書いてありました。
日本語難しすぎてなんのこっちゃ笑
要は、逞人は胃からの逆流がものすごいあるので、胃の上部分を括って閉じましょうということです。
せっかく胃ろうにして、胃に直接栄養を流し込んでも、すぐに吐いてしまうようでは意味がありません。
ただ単に食道や胃の上部分を縫ったり縛ったりして閉じるわけではなく、胃の上部分を食道に巻きつけて縫う手術です。
完全に食道を塞いでしまうと、口からの唾液等が一切胃に入らなくなるため、肺に垂れ込んでしまう危険性が上がり、肺炎のリスクになります。
胃を巻きつけて閉じることで、栄養を入れて胃が膨らむと縛っている口も膨らんで縛りがキツくなります。
胃に何か入って膨らんでいる時には上の口がキツめになって、胃に何も入っていなくて萎んでいる時には上の口が緩んでいるような形を作ることができます。
2.胃瘻造設術
胃を持ち上げて穴をあけ胃瘻を挿入します。
胃は腹壁に固定します。
↑先生からの手術説明書にはこう書いてありました。
手術が終わった今、逞人の胃の部分にはボタンみたいなキャップがついています。
今はPICUで全身管理されているので、その穴からは太めのチューブが繋がれていて腹圧調整がされている状態です。
3.途中から開腹手術に
予定では腹腔鏡手術で3時間の予定でした。
おへその上、両胸下、みぞおちの4箇所に穴をあけて、そこからカメラを入れて手術です。
全身麻酔も含めて約3時間で終わる予定でした。
逞人が部屋を出て手術室に向かったのが10時半過ぎで、手術室前で見送ったのが10時45分でした。
そこから私たちは家族控室で手術の様子をモニターで見せてもらいました。
家族控室に案内されて逞人の麻酔が終わるのを待ち、全ての手術の準備ができたのが11時半過ぎでした。
手術の様子は全部見ました。
逞人のお腹の中はとっても綺麗なピンク色で、一切汚れのない臓器たちでした。
腹黒い母とは違って、逞人の神聖さを感じました。
逞人は普段から胃を使っていないせいか、胃がかなり癒着していました。
さらに思っていたよりも小さくて、思っていたよりも胃が固くなっていたそうです。
かなり胃壁も分厚く、普通ならゴムみたいに伸び縮みするはずの胃ですが、逞人の胃はとっても扱いにくそうでした。
素人の私が見ても、明らかに胃が固そうなのが分かったくらいです。
なんとかかんとか逞人のその難しい胃を食道に巻きつけて、噴門形成術が終わりかけたのが14時でした。
もうその時点で手術終了予定の時間です。
あとは胃ろう作って終わりかな?と思っていた時、モニターのカメラが止まって、執刀してくれていた先生が控室まで来ました。
- 胃の癒着がひどい
- 思っていたよりも胃が小さくて硬い
- 胃壁も分厚いので動かしにくい
- 胃の上部分は何とか閉じたけど、その過程で胃のどこかが裂けてしまった
- その穴を見つけて閉じなければいけない
- このまま腹腔鏡では時間ばかりかかって負担が大きい
- 迅速に手術を終わらせるためにも開腹させてほしい
とのことでした。
正直ものすごく不安でした。心配になりました。
しかし、できる限り手術を早く終わらせてあげるのが最優先なので、すぐにお願いして先生はまた戻っていきました。
4.5時間の激闘
結局、逞人はおへその上あたりからみぞおち下まで開腹になりました。
その後は胃に空いた穴もすぐに見つかって縫合し、改めて噴門形成も綺麗に縫い直してくれました。
そのまま胃ろう造設もスムーズに進み、16時に手術が終わりました。
3時間の予定が5時間の大手術になりましたが、逞人は頑張り抜いてくれました。
本当に逞人の力はものすごいです!
逞人は手術室からそのままPICUに移り、体を綺麗にしてもらったり傷の手当てをしてもらったり点滴の調整やら何やかんや…
術後すぐに会えると思っていましたが、私たちが逞人の顔が見れたのは18時を過ぎていました。
その間に執刀してくれた先生とお話しして、逞人の状態や手術の具体的な内容、結果、先生が感じたことを聞きました。
繊細で気難しい逞人と5時間も手術で向き合ってくださって、本当に心から感謝です。
めちゃくちゃ疲れただろうな…
よくそんなにも集中力保てるな…
お医者さんって本当にすごいお仕事ですね。
先生も逞人も5時間の激闘、本当にお疲れ様でした!
5.2度目のPICU
2年前に救急搬送されて以来、いま逞人は2度目のPICUにお世話になっています。
常に全身管理されていて、いつも以上に先生も看護師さんも手厚く手厚く診てくれていて、とてもありがたいです。
いつも以上に細かく逞人の変化に気づいてもらえやすい環境で、安心して逞人を預けさせてもらっています。
ですが、1つだけ…
やはり集中治療室なので、面会制限が厳しいのが寂しいです。
ですが、逞人のためなら仕方ないです!
逞人には絶対に無理させないようにしたいので、1週間くらいはPICUにお世話になるかと思います。
「何かあったらすぐに連絡してください」とお伝えしているので、昨日の夜は病院からいつ電話がかかってくるかドキドキしながら寝ましたが、
朝になっても何も連絡がなくてホッとしています。
逞人は頑張ってくれています!すごいぞ!